「フェルメール展」を見に行った
2018年12月 7日 (金)
2018年12月7日、ムンク展に続いてフェルメール展を見に行きました。
会場は大混雑。
ムンク展ではゆっくり「絵を鑑賞した」という実感がありました。
フェルメール展では
- 『フェルメールの絵を生で見た』、という経験をしに行った
とでも言いますか、ゆっくり見ることはできませんでした。
今回の展示会では、毎日時間ごとに枚数制限をして、人数が超過しないようにしているはず。しかも平日の昼間。
平日でこの混雑だとすれば、土日などの休日はどれだけ人が来るのだろう…と思い、ぞっとする。
絵画の展覧会で、前売り券が2500円というのは良いお値段だと思うが、あと500円高くて良いから、今の二倍の人数制限をしてほしい、と思ってしまった。
日本人のフェルメール好きっぷりがよくわかりました。
今回の展示会では、35点残るフェルメールの絵画のうち、9点が来日しているとのこと。また、フェルメールと同時代の絵画を数十点展示して、比較しながら見れるようになっている。
自分はフェルメールに対してなんの前情報もなく見に行ったが、同時代の絵画群と見比べると、確かにフェルメールだけが特異に見える。
17世紀当時のオランダ絵画は、肖像画や風景画など、写実主義の時代だったそうだ。
解説によると、当時の画家は風景や人物を取材に行きつつ、実際の絵画は半分想像で仕上げたとのこと。そのせいなのか、どの絵画も見事なんだけど、半分作り物のような、どことなく現実感がない絵が多かった。
なんというのだろう、「写真のようにリアルで鮮やかなのだけど、作り物のように見える」とでも言おうか。
肖像画はどれもすまし顔だし、風景画はCGのように鮮やかなのだ。
そういった17世紀のオランダ絵画と比べると、フェルメールだけがやけに自然で、瞬間をそのまま切り取ったような仕上がりになっていた。なにげない日常のポートスケッチのような絵だった。
色調も自然で、作り物の鮮やかさがない。他の絵画群が、フォトショップのレタッチ機能や編集機能を使って仕上げた鮮やかなものだとすれば、フェルメールの絵は生の写真そのまま、といったような感覚。
自分は絵はよくわからないけれど、フェルメールが人気なのは、この自然さなのかな、と思った展示会でした。
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